暗黙知インタビューの方法
森 和夫 技術・技能教育研究所
技能伝承マニュアルを作るには、単に動画で記録するだけでは無意味だ。
その行動、動作、考え方に暗黙知がある。
暗黙知インタビューでそれらを引き出せば使えるマニュアルになる。
○暗黙知インタビューのプロセスとキーポイント
・作業全体の概要について説明してもらう•具体的な到達目標を明確にしてもらう•特に難しいポイントを話してもらう
•不明確な表現、発言、省略事項を正す•デジタル数値にしてもらう•詳しく言語化してもらう。擬音語や比喩を網羅する•イラストで説明してもらう•電子黒板に書かせてプリントする•疑問点、不自然な作業について確かめる•細かな作業の仕方も具体的に説明を受ける•小さな動作も見逃さない•疑問を持ちつつ、好奇心を持って聞いていく。•動作、方法、段取り、判定・判断・・と明らかにする•失敗した場合はどうするか聴く。•何故その基準値なのか、それ以上の場合は何故ダメか、それ以下は何故ダメか•作業を完了するときの判断基準を聴く•定量化する問いを使う
・質問項目表を手がかりにしながら聞く1.何を見たか、どこの部分を見たか2.何を見ようとしたか、どう見ようとしたか、手がかりは何か3.何を聞いたか、何を聞こうとしたか4.どう聞こうとしたか、手がかりは何か5.どのように動かしたか、いつ動こうとしたか6.どのように動こうとしたか、なぜそのように動かしたか7.いつ始めて、いつ止めたか8.動かし方は何がポイントか9.何を話したか、なぜ話したか10.何を訊ねたか、何を判断したか11.何を思い浮かべたか、何を決断したか12.調査している内容は、何を探索したか13.何を手がかりに診断したか・判断したか
○ケース分けのインタビューが大切だ
•ケースごとに、ケースの特徴、方法、基準、ポイント・・・と聞いていく•ケースに特徴的な違いがあるので、それを明瞭にする•ケースの発生する確率がどの程度かを話してもらう•ケース発生確率の高い順に書き上げる
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 東京支部生産性向上人材育成支援センターでオープンセミナー「作業手順の作成によるノウハウの継承」を実施します。
詳しくは 雇用支援機構東京支部ホームページをご覧ください。
作業手順の作成によるノウハウの継承
コース番号 080-096、080-097
日時
第1回 2021/9/28㊋9:30~16:30(6時間)
第2回 2021/11/5㊎9:30~16:30(6時間)
締切
第1回 2021/9/7㊋
第2回 021/10/15㊎
※ちらしは→こちら 第1回 第2回
実施機関 一般財団法人職業教育開発協会
講師 森 和夫
会場 ハローワーク墨田5階、最寄駅 JR錦糸町駅より徒歩3分
受講料 3,300円(税込)
内容
後輩従業員へのノウハウの継承を目指して、中堅・ベテラン従業員の作業の見える化を行い後 輩従業員が習得すべき作業手順の作成に係る知識とスキルを習得します。