キーワード解説
暗黙知の種類
これまでは暗黙知をひとつのものとして扱ってきているが、どれも同じものととらえると指導がしにくい。まして工場でせっかく取り組んでも、成果の出ない活動になってしまう。そこで、暗黙知を4種類に分類して考えるとよいだろう。暗黙知は、判定型暗黙知、加減型暗黙知、感覚型暗黙知、手続き型暗黙知に分けられる。
判定型暗黙知
質的判断(判定)環境、状況、事態、診断、推測、予測
主に状況に対応した方法を実施するうえで必要になる判定のことである。
加減型暗黙知
量的判断(加減)程度、レベル、範囲、調整、変化
行動する際に必要な量的把握である。
感覚型暗黙知
感覚判断目視、見きわめ、手触り
非接触判断の目視および接触型判断の手足の感覚の洗練さに依存するものである。
手続き型暗黙知
手続き、対応方法、手段の選択と修正折衝、交渉、応対、プロセス処理
技能に含まれる過程の把握である。
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職業教育開発協会主催セミナーB
暗黙知指導の理論と実際
〜生産性を向上させる暗黙知の指導は重要課題、その理論と実際を演習で学ぶ講座〜
開催日時 2019年8月より隔月開催 9:30〜16:30
会場 江東区文化センター 研修室他(東京都江東区)
参加対象 暗黙知が伝えられない悩みを持つ方、暗黙知を後継者に伝えたい方、団体及び企業の教育担当部署及び研修センターなどで教育指導をしている方、
人材育成の担当者及び指導者の方、技術・技能伝承に従事している方、これから従事する方、その他テーマに関心のある方。
定員 20名
使用する手法 SAT技術・技能分析手法、暗黙知インタビュー手法、技術・技能マニュアル作成法
配布テキスト等 暗黙知指導の理論と実際テキスト (オリジナルテキストを配布)
受講料 36,000円(税込)
主催 一般財団法人 職業教育開発協会
ねらい
1. 暗黙知の定義からその性質までを検討します
2. 暗黙知に対する考え方、取り組み方を考え、暗黙知伝承のあり方を考えます
3. 暗黙知の明確化と技術・技能分析手法を演習します
4. 暗黙知伝承の方法・システムを検討します
5. 暗黙知伝承の実例を紹介します
はじめに
ベテランは長い間の経験によって暗黙知を獲得し、それによって仕事を進めています。この暗黙知は企業の大切な資源です。暗黙知はひとりひとりの能力と
して蓄積されます。この資源を多くの後継者に伝承できれば、生産性は飛躍的に向上できるのです。しかし、暗黙知伝承は簡単にはできないものです。なぜな
ら、暗黙知の多くは表現しにくいという点にあります。ですから、暗黙知伝承は思いつきや、見よう見まねの取り組みでは成果にはならないものです。
このセミナーでは暗黙知とは何か、暗黙知の特性や種類、対応の仕方、伝承方法を学習します。重要な暗黙知の明確化を技術・技能分析手法、暗黙知インタビ
ューで明らかにしていきます。セミナーでの説明はわかりやすく、そして演習を中心にして学習します。職場人材の育成に関わる方々、指導者の方々に受講を
お勧めします。
プログラム
1.暗黙知伝承の必要性
2.暗黙知を捉える
2.1暗黙知とは何か、どう伝えるか
2.2暗黙知の4種類・4階層の仮説
2.3作業概念の形成を考える
3.暗黙知伝承の方法論
3.1暗黙知伝承の考え方
3.2伝承活動の基本モデル
3.2活動の展開プログラムと実践例
4.暗黙知の明確化の実際(演習)
4.1技術・技能分析の考え方・整理の仕方
4.2技術・技能分析の方法演習
4.3暗黙知インタビューの方法演習
5.暗黙知伝承のあり方
5.1本質を追究すること
5.2ものの見方、考え方を伝えること
5.3ものごとの多面的理解と多角的発想
5.4研究開発の暗黙知伝承の仕方
6.まとめ
講師
森 和夫 職業教育開発協会
※セミナーパンフレット、お問合せ・お申込みは → こちら
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