SJT・技能教育道場
「人材育成の「見える化、下巻 〜実施・評価編〜」から
森 和夫 技術・技能教育研究所
SJTとは何か
職場で指導する際の良い方法は自己開発(Self Job Training)だろう。SJTは職場の中で、同僚や上司などの支援のもとで自己学習することである。この方法は十分な準備をしておかないと出来ない。職場の環境を活用し、設備や機器などは空いているものを活用する。また、技能教育道場のように整備ができていれば、いわば熟練者を量産可能である。SJTは自学自習が中心で、実演を必要とする時のみに指導者が指導する方法である。評価は指導者が行う。SJTは組織的・体系的に技術・技能を学習するように整備していけば人材育成の環境として優れた機能を発揮することが期待できる。 学習者に自学自習の仕方や、相談する指導者を配置する。その技術・技能について第一人者がこの任に当たることができるような体制があるとよい。技能教育道場の開発は、人材育成担当者が準備を行う。SJTの方法は軌道に乗ると、後は改訂をしながら進行するだけでよい。
道場とは何か
学習者が自由に学習ができる場所がいつもあって、都合がつく時に練習できると学習の能率があがるだろう。「道場」がセットされていれば効果的に学習できる。技能教育道場はこれまで企業内教育で呼ばれていた、いわゆる道場とは異なる。単に特定の練習をしたり、単一の目的のための練習コーナーではない。技能道場は選ばれた典型課題が用意されていて、それら一連の課題を終了したとき一定の技能が獲得できるように仕組まれている。
「技能道場」とは「SJTを行うための全ての機材、マニュアルなどが用意された学習の場所」としよう。この場所で自学自習と指導者による教育が受けられる。また、教育成果が常に「見える化」されており、いつでも学習者に関する学習の進捗が把握できるようになっている。
技能教育道場は工場や事務室、廊下に置く。レイアウトは図のようにさまざまなものが考えられる。
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SJT・技能教育道場については新刊図書「人材育成の見える化下巻」をご覧ください。
人材育成の「見える化」下巻 〜実施・評価編〜 ちらしは→こちら
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■多くの企業にとって社員は「人財」であり、「人財」を育てる「人材育成」は重要なプロジェクトである。しかし、教育プロセスが「見える化」できないなどの理由から、有意義な教育になっていないのが現状である。本書はあらゆる読者に対応しており、仕事中心で実務的に書かれている。人材育成の問題を把握し、最適な方法や展開のしかたをわかりやすく解説している。
■目次
Chapter 1 教育ツールのつくり方、使い方
Chapter 2 教材をつくる(プリント教材、プレゼンテーション教材、技能マニュアル)
Chapter 3 講義指導をする
Chapter 4 OJT指導をする
Chapter 5 技能指導をする
Chapter 6 技能教育道場をつくる
Chapter 7 付録「役立つ人材育成ツール集A」の使い方と実例
※詳しい目次は→ こちら