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キーワード解説

講義と演習の違いとは何か

森 和夫  技術・技能教育研究所





2018/04/05 追加





講義と演習の違い
さらに講義と実習の違いはどこにあるだろうかと考えてみよう。
講義は語りや問答によって教材を仲立ちにしてあることを伝えようとする。
講義は聞くこと、考えること、討議することなどで学習する方法である。
講義とは「指導者が語りや問答を通して学習内容を伝達する方法」のことと定義する。

演習は模擬的作業対象を設定することで体験化を構成する。
例えば文献解釈の演習であれば論文を研究者としての立場から読み、解釈するプロセスを模擬的に実現していることになる。
数学の演習も現実の課題を与えることはせずに模擬的対象を用意することで有効な学習をもたらすことができる。
演習とは「学習内容を模擬的かつ総合的に学習者に体験させる方法」と定義する。
演習は実際のことをダイレクトに行うことではない。
演習は実際のことを模擬的に体験、経験、練習することが含まれている。
演習は実習のような直接的体験、経験は意図されていない。指導者の関与のもとで進行する学習スタイルである。

下図にこれらの対比を整理して示した。

講義には体験や経験、練習などというものは指導者が取り扱えば登場するが、扱わなくても講義であり得る。
講義の定義は幅広く設定し、解釈できるが演習は極めてシャープな学習スタイルが設定されている。

演習も講義も学習者を育てる方法であるが、講義が指導者の行為・行動が重視されるに対して、演習は学習者の行為・行動が重視される。
端的にまとめると、講義よりも演習の方が学習者の主体的活動が期待されている。

演習について調べるとゼミもしくはセミナーと記載されているが、演習の使われ方とこれらは必ずしも一致しない。
ゼミやセミナーは演習の一つのスタイルと言うことが出来る。
また、教員によってゼミの解釈や方法も多様であり、固定的には捉えがたい。
現実には演習という言葉は、さらに幅広い内容として、今日、扱われているようだ。








詳しくは下記の論文をご覧ください。
テーマ別PDF論文集まとめ [ 指導者論、指導方法論、大学教育FDは→こちら ]

1991  生産技術教育の方法理論(3)−スキルスタディ展開のバリエーション−  職業訓練研究誌 第9巻、単著
1990  生産技術教育の方法理論(2)−授業の分析によるアクティビティの抽出− .  職業訓練研究誌 第8巻、単著
1989  生産技術教育の方法理論−方法仮説と授業実験−  職業訓練研究誌 第7巻、久下・森(共著)














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