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 技術・技能教育研究所・森 和夫ホームページ 






キーワード解説「講義法の長所・短所」



森 和夫
 技術・技能教育研究所



講義法は一般によく使われる方法である。
講義法の長所を生かし、かつ短所を補うようにすると良い



講義法の長所
•指導者ひとりで、大勢の学習者に同時に優れた知識・情報が伝達できる。
•必要なことを限られた時間で効率的に伝達できる。
•学習者の理解度に応じて時間や内容を自在に調節できる。
•指導者の熱意、意欲、工夫次第で学習者の関心や参加度を高めることができる。
•安価に、繰り返し同じ講義が実施できる。



講義法の短所
•「指導者の権威で成立」という構造が基本的にはあるので、独善的になりがちである。
•学習者の自己表現の機会が少なく、受動的立場に置かれる。
•学習者の態度変容や技能学習には向かない。
•学習者の個々の関心や能力に対応が難しく、全体への語りかけになる。
•指導者の指導法の劣悪さは成果に直接反映される。
•学習内容は頭の中の理解にとどまり、行動には結びつきがたい。




講義法の 長所・短所の比較
•講義法の長所は
 指導者が目的も範囲も展開法も時間配分も、コントロールできることにある。
•これに対して短所は学習者側のデメリットが述べられている。
•つまり、講義法の有利な点は指導者にあり、学習者にとって不利な方法が講義法である。




講義法を行う上で配慮すべき事
欠点を排除して利点を利用する。

•学習者が能動的になるように展開させる
•疎外感を与えないようにする
•さまざまな方法、テクニックを使う
•自己の力量のアップに努める
•学習者の立場に立って計画し実施する



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徳島大学FDの歴史(2008年4月発行 発行者:徳島大学FD専門委員会)



授業評価アンケートによる講義の検討─ 2004年度前期調査結果の分析と提言─  
(大学教育センター 教育評価・FD 部門)


授業評価アンケートによる講義の検討(2) - 2004年度と2005年度の比較と学部学科別の検討を中心に-
(大学教育センター 教育評価・FD部門)


2005年、教育評価・FD部門 報告(東京農工大学大学教育センター)




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※森 和夫 略歴
職業能力開発、産業教育学・労働科学を専門とし、産業界を中心に活動。ライフワークは「技の上達」、博士(工学)。現在は技術・技能伝承、人材育成等のセミナー・講演の他、企業との共同研究、コンサルテーション、出版活動を行っている。現職は株式会社技術・技能教育研究所代表取締役、一般財団法人 職業教育開発協会代表理事。
主な経歴は東京農工大学教授(〜2006年3月)、徳島大学教授(〜2004年3月)、職業能力開発総合大学校教授、助教授、講師(〜2000年3月)。学会活動は日本産業教育学会、日本人間工学会、人類働態学会、日本教育心理学会などで活動。海外活動はJICAよりマレーシア、ガテマラ共和国、ボリビア、フィリピンに海外短期派遣専門家として派遣され技術教育の指導者養成を実施した。

基礎研究とプロダクツの関連
 技術・技能教育研究所の研究は「技術・技能研究」「職業能力研究」「指導技術研究」の3分野から構成されている。これらによって技能習熟理論が構築され、能力構造論として集大成される。この内容の基盤にあるものは能力論である。この基礎研究から幾つかのプロダクツが生み出された。仕事分析手法CUDBAS、指導技術訓練システムPROTS、技能伝承システム、技能分析手法SAT、生産技術教育の方法理論、人材育成の見える化コンセプト、開発的指導法がそれである。これらのプロダクツは時代のニーズに対応して応用プロダクツを生み出した。社会で、企業で利用され進化することで、広大なアプリケーションが生み出される可能性を秘めている。





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