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 技術・技能教育研究所・森 和夫ホームページ 





ラダー項目の信頼性
トライアルによる検証と修正の仕方


森 和夫







評価項目の作成で難しいのは、信頼性の確保です。信頼性のある評価項目で評価する場合、誰が評価しても同一人物に対して同一評価結果が得られます。

その作成の仕方については他で述べますが、ここでは信頼性がどの程度確保されているかを検証する方法について考えていきましょう。

信頼性の検証(トライアル)作業は、以下のようにします。
①評価対象の集団の中からレベル5,レベル3,レベル1の該当者3人を選定する。
②その3人を良く知る評価者A,Bを選定する。
③作成したラダー項目によって評価者が評価対象を評価する。
④評価結果を分析・検討する。

これを図1に示しました。




さらに、評価結果の検討の仕方について図で説明していきましょう。
図2に示すように、評価者Aは評価対象の3人を評価して、A5、A3、A1の得点を得ます。この時、A5>A3>A1である必要があります。次に図3に示すように、評価者Bは評価対象の3人を評価して、B1、B2、B3の得点を得ます。この時、B5>B3>B1である必要があります。これは、「得点の高い人がよくでき、良く知っている」になっていれば、評価尺度は判別力が高いからです。このようにして、図4の状態を作ります。
さて、評価者Aと評価者Bによる評価に差がなければ(評価者による評価にブレがないということになり)、信頼性が高いことを意味します。図5に示すようにA5=B5、,A3=B3、A1=B1であれば良いのです。






 













←※こちらもご覧ください





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森 和夫 略歴
職業能力開発、産業教育学・労働科学を専門とし、産業界を中心に活動。ライフワークは「技の上達」、博士(工学)。現在は技術・技能伝承、人材育成等のセミナー・講演の他、企業との共同研究、コンサルテーション、出版活動を行っている。現職は株式会社技術・技能教育研究所代表取締役、一般財団法人 職業教育開発協会代表理事。
主な経歴は東京農工大学教授(〜2006年3月)、徳島大学教授(〜2004年3月)、職業能力開発総合大学校教授、助教授、講師(〜2000年3月)。学会活動は日本産業教育学会、日本人間工学会、人類働態学会、日本教育心理学会などで活動。海外活動はJICAよりマレーシア、ガテマラ共和国、ボリビア、フィリピンに海外短期派遣専門家として派遣され技術教育の指導者養成を実施した。

基礎研究とプロダクツの関連
 技術・技能教育研究所の研究は「技術・技能研究」「職業能力研究」「指導技術研究」の3分野から構成されている。これらによって技能習熟理論が構築され、能力構造論として集大成される。この内容の基盤にあるものは能力論である。この基礎研究から幾つかのプロダクツが生み出された。仕事分析手法CUDBAS、指導技術訓練システムPROTS、技能伝承システム、技能分析手法SAT、生産技術教育の方法理論、人材育成の見える化コンセプト、開発的指導法がそれである。これらのプロダクツは時代のニーズに対応して応用プロダクツを生み出した。社会で、企業で利用され進化することで、広大なアプリケーションが生み出される可能性を秘めている。









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