評価項目の作成で難しいのは、信頼性の確保です。信頼性のある評価項目で評価する場合、誰が評価しても同一人物に対して同一評価結果が得られます。
その作成の仕方については他で述べますが、ここでは信頼性がどの程度確保されているかを検証する方法について考えていきましょう。
信頼性の検証(トライアル)作業は、以下のようにします。
①評価対象の集団の中からレベル5,レベル3,レベル1の該当者3人を選定する。
②その3人を良く知る評価者A,Bを選定する。
③作成したラダー項目によって評価者が評価対象を評価する。
④評価結果を分析・検討する。
これを図1に示しました。
さらに、評価結果の検討の仕方について図で説明していきましょう。
図2に示すように、評価者Aは評価対象の3人を評価して、A5、A3、A1の得点を得ます。この時、A5>A3>A1である必要があります。次に図3に示すように、評価者Bは評価対象の3人を評価して、B1、B2、B3の得点を得ます。この時、B5>B3>B1である必要があります。これは、「得点の高い人がよくでき、良く知っている」になっていれば、評価尺度は判別力が高いからです。このようにして、図4の状態を作ります。
さて、評価者Aと評価者Bによる評価に差がなければ(評価者による評価にブレがないということになり)、信頼性が高いことを意味します。図5に示すようにA5=B5、,A3=B3、A1=B1であれば良いのです。
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